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モリヤマエンジニアリング製バックステップのおはなし
by MORIYAMA ENGINEERING

 別に大袈裟な話ではありません。ほとんどのユーザーの方はそれを求めています。そして、作り手もそれに答えるべく試行錯誤を繰り返し、妥協のない最高のステップを提供したいのです。

今までにモリヤマエンジニアリングでは、後軸出力 180psを超えるバイクを多数制作して参りました。しかし、そのモンスターマシンを扱うのはやはり同じ人間です。ライダーがバイクをコントロールするための部品というのは、非常に少ない部分に限られています。 タイヤメーカーが、たった握りこぶし一つ分の接地面だけにすべての情熱を費やすように、モリヤマエンジニアリングはステップというバイクと人間との接点に膨大な情熱を注ぎ込みました。

 ステッププレートにはアルミ17sを採用。さらに従来のバックステップより肉厚にしました。例えば不意のアクシデント時に片側に全体重をかけるような場合でもほとんどしなりません。「通常使用でここまでの剛性は必要ない」と言われればそれまでですが、不意の挙動変化に対して、ライダーの全神経をバイクを安定させる為だけに使って頂きたい。そう思い、あえてオーバークオリティなプレートを作りました。

Photo : Kawasaki ZRX1100 BackStep

 ブレーキペダルやステップバーには軽いアルミ5052を採用しました。プレートより剛性の低い素材を使う事により、転倒時のダメージを最小限に止める事を目的としています。また、仕上げには敢えて見栄えの悪い全面ローレットを採用。バー部はあくまでも消耗部品です。激しい使い方をすれば、たとえアルミと言えど摩耗します。この全面ローレット仕上げであれば全周360度回転して使用できます。長く使って頂く為に、ショーケースでの美しさは捨てました。もちろんリペアの為の単品販売にも対応しています。 ペダルの可動部分にはBIGベアリングを使用しています。また、チェンジロッドリンク部とブレーキマスターリンク部に高精度ロッドエンドを使用しています。ベアリングやロッドエンドの選択一つで生産コストは大幅に変わる物ですが、ここに高価でも良い物を選んでいます。もちろん高剛性・高耐久性です。ベアリングなどは外からは見えない部品ですが、確実に違いを感じることが出来る部品です。脳にダイレクトに伝わる本物の操作感を味わって下さい。

 他社の量産ステップとカタログで比較すれば、『20mmアップ、20mmバック』とあまり大幅なポジション変更はなく、このステップの特徴は見つけられません。ましてや、販売店のショーケースに並んでいる姿を比較すれば、『色気のないアルミの板に無骨なステップバー』と、あまり見栄えの良い外観ではありません。他社様の美しいステップと比較されれば、あまり売れないかもしれません。でも、それで良いとモリヤマエンジニアリングは考えています。卓上の図面だけでポジション移動量などはいくらでも大袈裟に出来ますし、お金をかければいくらでも美しい外観を持った商品を作ることが出来ます。しかし、バイクを思い通りにコントロールする事が出来ないポジションにする事や、外観に費やしたコストを補うために、ステップ本来の性能やクオリティを下げる様な仕事は、モリヤマエンジニアリングは潔しとしませんでした。あくまでも本質重視を貫き通したステップの姿がこの形に現れているのです。

 街で、美しい量産ステップ装着車を見かけた時、心の中で自慢して下さい。モリヤマエンジニアリンクのバックステップを選んだ本物志向のライダーである事を。



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